神庭の滝の飛沫が畑に舞い降りた「銀沫」

かつやまのいも生産組合が作る「銀沫(ぎんしぶき)」の出荷が11月1日から始まっています。現在33戸の農家が約1.6ヘクタールで栽培しています。アクが少なく、自然薯にも負けない粘りと風味が特長です。すりおろしても変色しにくく、真っ白なことから、真庭市の名瀑「神庭の滝」の飛沫になぞらえて「銀沫」と名づけ、商標登録を取得しました。
今シーズン、長雨や日照不足の影響を心配しましたが、品質、形ともに良い出来となりました。
生産者の綱島さんと宮田さんは、銀沫の栽培を始めて12年目。
綱島さんは当時のJAの担当者として導入から銀沫に携わってきました。元々の産地である滋賀県秦荘町(現愛荘町)の生産者のもとを訪れ、種芋を分けてもらえるよう何度も頭を下げてきました。通ううち、ようやく分けていただくことができた種芋約40kg。このときの種芋が今の銀沫の礎です。


栽培当初は、品質が安定せず収量もなかなか増えませんでした。真庭農業普及指導センターやJAと協力し、種芋の保存や植えつけ方などに研究を重ねて、ようやく良質な芋が栽培できるようになりました。
また、産地が少ないため、良質な種芋の入手は最重要課題でした。数年前から岡山県農業開発研究所の協力で、成長点を培養して種芋を増やすことに成功。栽培量も徐々に増加し、それに合わせ生産者も少しずつ増えてきました。
そしてあらたな局面として、勝山地区の飲食店で銀沫を使ったとろろめしを提供する「とろろめしプロジェクト」が平成22年にスタート。昨年からは勝山観光協会物販飲食部会の協力で「かつやま銀沫プロジェクト」として衣替えしました。勝山地区の飲食店や土産物屋などの協力を得て銀沫の料理提供や販売を行い、「銀沫を食べに真庭に来てもらおう」いう狙いです。今年も出荷にあわせ、11月1日からプロジェクトがスタートしました。
9日には、勝山駅にあるうどん処「本峰」で、物販飲食部会主催で関係者や報道機関を招いて試食会を行いました。おなじみとろろ飯のほか、うどん、磯辺揚げ、ピザ、饅頭などが勢揃いし、銀沫の美味しさとプロジェクトについてしっかりPRすることができました。

かつやま銀沫プロジェクトは3月末ごろまで、銀沫は売り切れ次第終了します。
ぜひ、真庭にお越しください!

(右)勝山観光連盟物販飲食部会会長宮本さん
「各店舗工夫を凝らしたメニューが提供されます。はしごして全店制覇に挑戦してみてください!」
(左)かつやまのいも生産組合組合長綱島さん
「今年も美味しい銀沫ができました。ぜひ食べてみてください」
銀沫レシピ
とろろめし

- 銀沫は皮をむいてすりおろし、すり鉢に入れてする。
- 味噌を溶いただし汁を人肌に冷まし、少しずつ1.に入れてよく混ぜる。
- ご飯にかけていただく。
銀沫の磯辺揚げ

材料
銀沫・・・200g
梅干し・・・大1個
ショウガ絞り汁・・・適量
海苔(味付け海苔がオススメ)・・・適量
作り方
- 銀沫の皮をむき、すりおろしておく。
- 梅干しは種をとってたたき、ショウガの絞り汁少々と一緒に①に入れて混ぜる。
- 銀沫をスプーンですくって海苔に載せ、180度の油でキツネ色になるまで揚げる。
※お好みで塩をふって召し上がってください。
